普段、何気なく食べているお米ですが、その裏側では天候や気温、水といった「環境」に大きく左右されながら作られています。
私自身、日々農業をする中で、暑さや雨の降り方など、環境の変化を強く感じる場面が増えてきました。
こうした変化は、お米の出来や収量にも影響しており、「環境と農業は切り離せない」と実感しています。
では、この環境の変化に対して、私たちは何ができるのでしょうか。
この記事では、農業の現場で感じている環境の変化とあわせて、私が取り組んでいる「2050カーボンニュートラル」カードゲームを活用した学びの場についてご紹介します。
環境問題を少し身近に感じるきっかけとして、ぜひ最後まで読んでみてください。
農業と環境は切り離せない関係
農業は、安定した環境の上に成り立っています。
気温や雨、水といった自然条件が整ってこそ、安定した農業生産が可能になります。
逆に言えば、環境が不安定になると、農業も大きく影響を受けます。
近年のように異常気象が続くと、これまで当たり前にできていたことが難しくなり、安定したお米づくりができなくなってきています。
農業の現場で感じている環境の変化
実際に農業をしている中で、環境の変化を強く感じる場面が増えてきました。
例えば、ここ数年は暑くなる時期が早く、5月の時点ですでに作業が大変な暑さになることがあります。
夏場になると、日差しは突き刺すように強く、気温も40℃近くまで上がるため、日中に作業ができない日も珍しくありません。
また、稲にも影響が出ています。
高温による障害が頻発し、これまでの品種(ヒノヒカリ)では品質を保つことが難しくなってきたため、暑さに強い品種(にこまる)へ切り替えています。
さらに、雨の降り方も変わってきました。
短時間に一気に降るような雨が増え、水管理が以前よりも難しくなっています。
こうした変化は、日々の作業の中で確実に積み重なっており、「環境が変わってきている」という実感につながっています。
なぜ環境について考えるようになったのか
私が環境について意識するようになったのは、中学生の頃でした。
当時、地球温暖化や環境問題がテレビやニュースで大きく取り上げられており、
「このままだと将来は過ごしにくい環境になるのではないか」と感じたのを覚えています。
また、その頃から「災害がもっと増えたり、大きくなったりするのではないか」という不安もありました。
そして今、実際に豪雨や猛暑などの異常気象が増え、災害が身近なものになってきていると感じています。
そのような関心はそのまま続き、大学では環境学を専攻しました。
知識として学んできたことと、実際に農業の現場で感じている変化が重なり、環境問題は決して他人事ではないと感じています。
カーボンニュートラルとは
カーボンニュートラルとは、簡単に言うと「温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする」という考え方です。
例えば、二酸化炭素(CO2)を排出した分だけ、吸収や削減を行い、全体としてプラスマイナスゼロの状態にすることを目指します。
現在、世界中でこのカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが進められており、日本でも2050年までの達成が目標とされています。
農業も例外ではなく、環境と密接に関わる分野だからこそ、この考え方はとても重要だと感じています。
「2050カーボンニュートラル」カードゲームとは
そのような想いのもと、私は「2050カーボンニュートラル」のファシリテーターを取得しました。
「2050カーボンニュートラル」とは、カーボンニュートラルを体験的に学べるワークショップ型のプログラムです。
参加者はそれぞれ役割を持ち、経済活動と環境対策のバランスを考えながら、社会全体(参加者全員)でカーボンニュートラルの達成を目指していきます。
特徴は、難しい知識がなくても理解できる点です。
ゲーム形式で進むため、楽しみながら学ぶことができ、企業研修や学校教育、地域のワークショップなど、さまざまな場面で活用されています。
「2050カーボンニュートラル」を実際に体験して感じたこと
ファシリテーターになる前、私も「2050カーボンニュートラル」を2度体験しました。
そこで感じたのは、カードゲームが現実の社会を忠実に再現していることです。
プレイヤーは現実に存在する仕事を役割として与えられ、その仕事に沿ったアクションを実行します。
また、仕事と同時に生活に関係するアクションもあり、仕事・生活の両面から、カーボンニュートラルについて考えることができます。
また、カーボンニュートラルを社会全体で達成することの難しさも実感しました。
一人ひとりの取り組みだけでなく、さまざまな立場の人が協力しながら進めていく必要があることがよくわかります。
実際に、ゲームの中では他の役職を持つプレイヤーと連携・交渉する場面もあり、それが現実社会で企業同士が取引する場面を再現しているようでした。
このように、単なるゲームではなく、「実際にこういうことが起きているんだ」とリアリティを持って学ぶことができる点が、「2050カーボンニュートラル」の特徴だと感じています。
同時に、「どうすれば実現できるのか」というポイントも見えてくるため、とても学びの多い内容だと感じています。
こんな方におすすめ
「2050カーボンニュートラル」は、以下のような方におすすめです。
- 研修プログラムを探している企業・団体の方
- カーボンニュートラルを組織内に浸透させたい企業・団体の方
- 環境教育に取り組みたい学校関係者の方
- 地域の環境意識を高めたいと考えている自治体関係者の方
それぞれの立場に合わせて、実践的に学べる内容になっています。
講座・ワークショップのご案内
「2050カーボンニュートラル」を活用した講座・ワークショップの内容は以下の通りです。
- 時間:2〜3時間
- 対象:企業・団体・学校など
- 参加人数:12名以上
- 料金:要相談
環境問題を“自分ごと”として考えるきっかけづくりとして、さまざまな場面でご活用いただけます。
なお、プログラムの都合上、参加者が12名以上でないと実施できないため、予めご了承ください。
もし「一度体験してみたい」「研修や授業で取り入れてみたい」と感じた方は、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
まとめ
環境の変化は、農業の現場にも確実に影響を与えています。
だからこそ、環境について知り、考えることは、これからの農業にとっても欠かせないものだと感じています。
そしてそれは、農業に関わる人だけの問題ではありません。
私たちが日々の生活の中で向き合うべき、身近で大切なテーマでもあります。
環境について知り、考え、そして少しでも行動していくことは、これからの時代を生きていく私たち一人ひとりに求められていることではないでしょうか。
「2050カーボンニュートラル」カードゲームは、そうした環境問題をわかりやすく、そしてリアルに学べる機会です。
まずは知ること、そして考えること。
そのきっかけとして、多くの方に体験していただければうれしいです。


