滋賀県を旅行していた際、長浜市の観光スポット「黒壁スクエア」のお土産屋さんで、滋賀県のオリジナル品種「みずかがみ」を見つけました。
300gという手頃なサイズで販売されていたため、「旅の記念にちょうどいい」と思い購入。
私は普段から米づくりをしている農家でもあり、最近は「いろんな品種を食べ比べてみたい」と考えています。
今回は実際に自宅で炊いて食べてみた感想を、普段食べている「にこまる」と比較しながら本音でレビューします。
旅先だからこそ出会えたお米の魅力を、農家ならではの視点も交えながらご紹介します。
滋賀県旅行で出会った「みずかがみ」
滋賀県を訪れた際、長浜市の人気観光地「黒壁スクエア」を散策していると、お土産屋さんの店頭で「みずかがみ」を見つけました。
岡山県では見かけない品種だったこともあり、思わず足を止めてしまいました。
販売されていたのは300gの小容量パック。
一般的なお米は2kgや5kg単位で販売されることが多いため、「試してみるにはちょうどいいサイズだな」と、気軽な気持ちで購入しました。
農家という仕事柄、旅行先では地元のお米や農産物を見かけると、つい手に取ってしまいます。
その土地の気候や風土で育ったお米には、それぞれ個性がありますし、実際に食べてみることで品種の特徴をより深く理解できるからです。
「どんな味なのだろう」「普段食べているにこまると比べるとどう違うのだろう」という期待を胸に、自宅へ持ち帰って炊いてみることにしました。
実際に食べてみた感想
実際に購入したみずかがみを、自宅で普段通りに炊いて味わってみました。
ここでは炊き上がりの見た目や食感、味わいを、普段食べている「にこまる」と比較しながら率直にレビューします。
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炊き上がりは粒立ちが美しい
今回は、普段使っている炊飯器で普通モードのまま炊いてみました。
炊き上がったご飯を見て最初に感じたのは、粒立ちの美しさです。
ご飯全体に自然なツヤがあり、一粒一粒の輪郭がはっきりしています。
粒同士がくっつきすぎることもなく、見た目から「しっかりした食感のお米」という印象を受けました。
にこまるよりあっさりした味わいだった
普段わが家では「にこまる」を食べることが多いため、にこまると比較しながら味わいました。
一口食べて感じたのは、「想像していたより軽い食べ心地」ということです。
にこまるは甘みと粘りがしっかりあり、もちもちとした食感が特徴ですが、みずかがみはそれよりも少しあっさりしています。
甘みは十分感じられるものの主張しすぎず、粘りもほどよいため、後味はとてもすっきりしていました。
だからといって物足りないわけではなく、「毎日食べても飽きない味」という表現がぴったりです。
ご飯だけでも美味しく、おかずと一緒に食べてもバランスが良いと感じました。
噛むほどお米の風味が広がる
私が最も印象に残ったのは、お米の風味です。
みずかがみは、もちもち感を前面に出すタイプではありません。
一粒一粒をしっかり噛むことで、お米本来の旨みや香りが少しずつ口の中に広がっていきます。
派手な甘さでインパクトを与えるお米ではありませんが、噛めば噛むほど味わいが深くなり、奥に潜んでいる豊かな風味を感じられる品種だと感じました。
最近は甘みや粘りの強い品種も増えていますが、みずかがみは素材本来の美味しさを大切にしているようなお米です。
毎日の食卓で長く付き合える、そんな魅力を持ったお米だと思いました。
幅広い家庭料理に合いそうな味わいだと感じた
実際にみずかがみを食べて感じたのは、「おかずを引き立てるお米」だということです。
甘みや粘りが強すぎないため、ご飯だけが主張し過ぎることなく、料理全体のバランスを整えてくれる印象がありました。
この日、一緒に食べた献立は次の通りです。
- ごはん(みずかがみ)
- きゅうりとミニトマトの胡麻和え
- ナスと鶏ひき肉の甘辛炒め
- スパニッシュオムレツ
どの料理とも違和感なく合いましたが、特にナスと鶏ひき肉の甘辛炒めとの相性が良く感じました。
みずかがみは甘みや粘りが控えめなので、お米が前に出すぎません。
その分、おかず本来の味を引き立てながら、ご飯もしっかり美味しく味わえる絶妙なバランスがありました。
今回は洋風のスパニッシュオムレツとも合わせましたが、違和感はまったくありませんでした。
クセの少ない味わいだからこそ、和食だけでなく、幅広い家庭料理に合わせやすいお米だと感じます。
派手な個性で勝負するお米ではなく、おかずを引き立てながら毎日の食卓に寄り添ってくれる──そんな万能さが、みずかがみの大きな魅力だと思います。
農家として感じたこと
実際にみずかがみを食べたあと、生産の取り組みについて調べてみました。
そこで分かったのは、滋賀県全体でブランドを育てる体制が非常に充実しているということです。
みずかがみは単に滋賀県が開発したブランド米というだけではありませんでした。
県・JA・普及指導員・生産者が一体となり、高品質なお米を安定して生産するための仕組みづくりが行われています。
例えば、生産者向けには栽培マニュアルが整備され、品種の特性を活かした栽培方法や品質を維持するための技術が共有されています。
また、ブランドイメージを統一するために、パッケージデザインや販売方法にも一定のルールが設けられており、「みずかがみ」というブランド全体の価値を守る取り組みが続けられています。
農家の立場から見ると、このように行政やJA、普及指導員が一体となってブランドを育てていることは非常に心強いと感じます。
良い品種を作るだけではブランドは定着しません。
栽培技術を広め、品質を揃え、消費者に安心して選んでもらえる環境まで整えてこそ、長く愛されるブランド米になります。
今回、黒壁スクエアのお土産屋さんでみずかがみが販売されていたのも、このようなブランドづくりの成果なのだと納得しました。
県内のスーパーだけでなく、お土産や贈答用としても選ばれるお米になっているのは、生産者だけでなく滋賀県全体が「みずかがみ」というブランドを大切に育てているからなのでしょう。
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なお、今回は実際に食べた感想を中心に紹介しましたが、みずかがみという品種そのものの特徴や他の品種との違いなどについては、以下の記事で詳しくまとめています。
こちらもぜひ、ご覧ください。
まとめ
今回のみずかがみとの出会いは、滋賀県を旅行していたからこそ生まれたものでした。
実際に食べてみると、ほどよい甘みとしっかりした粒感、おかずを引き立てる食べやすさが印象的で、「また食べたい」と素直に思えるお米でした。
帰宅後にブランドづくりの取り組みを調べると、生産者だけでなく県やJA、普及指導員が一体となって品質を支えていることも知り、より一層みずかがみに魅力を感じました。
旅先でその土地のお米を味わうと、その地域の風土や農業への取り組みまで知ることができます。
そんな楽しさを改めて実感した一品です。
また滋賀県を訪れる機会があれば、ぜひもう一度みずかがみを買って帰りたいと思います。


